東京で原状回復の業者を探すとき、「相場がわからない」「どこに頼めば失敗しないのか判断できない」と悩む方は少なくありません。東京都内には原状回復を手がける業者が数多くあり、内装工事の専門会社から清掃業者、一括見積もりサイトまで選択肢はさまざまです。
しかし業者ごとに得意分野は大きく異なり、選び方を誤ると「費用が想定の倍になった」「工事後に臭いが戻ってきた」といったトラブルにつながります。特に孤独死やゴミ屋敷、火災といった現場では、一般的な内装業者では対応しきれないことも珍しくありません。本記事では、東京の原状回復業者のタイプと費用相場、失敗しない選び方、通常の工事では戻せない部屋への対処法まで専門業者の視点で解説します。
Contents
東京で原状回復業者を探す前に押さえたい基礎知識
業者選びを始める前に、まず「原状回復とは何をどこまで戻すことなのか」を正しく理解しておく必要があります。ここを曖昧にしたまま東京の原状回復業者に問い合わせると、見積もりの比較軸が定まらず、金額の高い安いだけで判断してしまうことになります。
原状回復とは?国土交通省ガイドラインが定める範囲
原状回復とは、賃貸物件の退去時に、借主の故意・過失や通常の使用を超える使い方によって生じた損耗・毀損を復旧することを指します。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、借主が普通に生活していたことで生じる経年劣化や通常損耗は貸主(オーナー)負担、タバコのヤニ汚れ・ペットによる傷や臭い・壁の破損など借主の責任による損耗は借主負担が原則とされています。
また、民法第621条でも「通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化」は原状回復義務の対象外と明記されています。つまり、東京の原状回復業者に依頼する際は「どこまでが工事の対象で、その費用を誰が負担するのか」を切り分けて見積もりを出せる業者かどうかが、最初の判断基準になります。
なお、東京都は独自に「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」を公表しており、退去時の負担区分について都内の実務に沿った説明がなされています。東京で原状回復を依頼する場合は、この都のガイドラインまで理解している業者を選ぶと、入居者やオーナーへの説明がスムーズになります。
東京の原状回復業者は大きく3つのタイプに分かれる
「原状回復 業者 東京」で検索すると数多くの会社が表示されますが、実態は以下の3タイプに整理できます。自社が抱えている物件の状態に、どのタイプが合うのかを見極めることが重要です。
| 業者タイプ | 特徴 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 施工専業型(自社職人) | クロス張替え・床材補修・ハウスクリーニングなどを自社の職人が直接施工する | 通常退去に伴う一般的な原状回復工事 | 汚染や強い臭気を伴う現場は対応外となることが多い |
| 元請・仲介型 | 受注後に協力会社へ外注し、工程管理を担う | 複数物件をまとめて発注したい場合 | 中間マージンが上乗せされ、品質にばらつきが出やすい |
| 特殊清掃・復旧専門型 | 汚染除去・消臭・害虫駆除・家財撤去からリフォームまで一貫対応 | 孤独死・ゴミ屋敷・火災・水害・ペット臭など特殊な現場 | 通常のクロス張替えのみの案件では割高に感じる場合がある |
加えて、一括見積もりのマッチングサイトも東京では多く利用されています。相場感をつかむには便利ですが、案件ごとに施工会社が変わるため品質の一貫性は担保されず、汚染を伴う現場では対応可能な業者が見つからないこともあります。
見落とされがちな「通常の工事では戻せない部屋」の存在
東京の原状回復業者を紹介する記事の多くは、クロスと床を張り替えてハウスクリーニングを行う「通常退去」を前提にしています。しかし実際の現場では、通常の内装工事だけでは決して元に戻らない部屋が一定数存在します。
- 孤独死・事故により体液や血液が床材や下地にまで浸透している部屋
- 長年蓄積したゴミにより床や壁が腐食し、害虫が発生している部屋
- ペットの尿がフローリング下地やコンクリートまで染み込み、強い臭気が残る部屋
- 火災のすすや焦げ臭が建材内部に入り込んだ部屋
- 漏水・浸水により床下や壁内部にカビが繁殖した部屋
これらの現場は、表面を張り替えても数週間から数か月で臭いがぶり返します。原因物質が下地や躯体に残っているためです。東京で原状回復業者を選ぶ際は、自分の物件がどちらのカテゴリーに当てはまるのかを最初に判断することが、費用と手戻りを防ぐ最大のポイントになります。
東京の原状回復にかかる費用相場
原状回復の費用は、物件の広さ・築年数・損耗の程度によって大きく変動します。ここでは東京都内の一般的な賃貸物件を想定した目安を、通常退去と特殊なケースに分けて紹介します。
間取り別の費用目安(通常退去の場合)
| 間取り | 専有面積の目安 | 費用の目安 | 主な工事内容 |
|---|---|---|---|
| ワンルーム・1K | 18〜30㎡ | 5万〜15万円 | クロス張替え、クッションフロア張替え、ハウスクリーニング |
| 1DK・1LDK | 30〜50㎡ | 10万〜25万円 | 上記+設備補修、エアコン内部洗浄 |
| 2DK・2LDK | 50〜70㎡ | 15万〜35万円 | 上記+フローリング補修、建具修理 |
| 3LDK以上 | 70㎡超 | 25万〜60万円 | 上記+クロス全面張替え、水回りの部分リフォーム |
※上記はあくまで標準的な損耗を前提とした目安です。喫煙、ペット飼育、10年を超える長期入居がある場合は追加費用が発生します。
施工項目別の単価目安
| 施工項目 | 単価の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| クロス(壁紙)張替え | 1,000〜1,500円/㎡ | グレード・柄により変動 |
| クッションフロア張替え | 2,000〜3,500円/㎡ | 厚み・材質により変動 |
| フローリング補修(リペア) | 5,000〜35,000円/箇所 | 傷や凹みの範囲による |
| ハウスクリーニング | 850〜1,200円/㎡ | 1Kで2万円台〜が目安 |
| エアコン内部洗浄 | 8,000〜15,000円/台 | フィルター清掃を含む |
| 畳の表替え・交換 | 5,000〜20,000円/枚 | 表替えか新調かで大きく変動 |
東京は職人の人件費・駐車場代・資材搬入コストが地方より高く、同じ工事内容でも1〜2割程度高くなる傾向があります。特に23区内の高層マンションでは、エレベーターの養生や搬出入時間の制限によって作業効率が下がり、その分が見積もりに反映されるケースがあります。
特殊清掃をともなう原状回復の費用相場
孤独死やゴミ屋敷など、汚染や強い臭気を伴う現場の原状回復は、通常退去とはまったく費用構造が異なります。日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会が公表した「第10回孤独死現状レポート」(2025年12月)によると、孤独死が発生した際の原状回復費用の平均損害額は494,344円、2024年度単年では610,507円にのぼり、最大では7,564,673円という事例も報告されています。あわせて発生する遺品整理(残置物処理)費用の平均は294,131円で、家賃保証を含めると1件あたりの損害額は100万円を超える水準です。
同レポートでは、孤独死発生から発見までの平均日数は19日、3日以内に発見されたケースは37.0%にとどまるとされています。発見が遅れるほど汚染範囲が広がり、床材の解体や下地の交換が必要になるため、費用は加速度的に増加します。東京では単身世帯の割合が高く、発見の遅れやすい環境が構造的に存在している点にも注意が必要です。
| 現場の種類 | 作業内容の例 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 孤独死(早期発見・軽度) | 汚染部の除去、消毒、オゾン脱臭 | 8万〜15万円 |
| 孤独死(体液が床下まで浸透) | 床材解体、汚染除去、バイオ消臭、オゾン脱臭、復旧工事 | 35万〜60万円 |
| ゴミ屋敷+特殊清掃 | 家財撤去、害虫駆除、汚染除去、消臭、内装復旧 | 50万〜100万円以上 |
| 火災・ボヤ後の復旧 | すす落とし、焦げ臭の消臭、内装解体・復旧 | 40万〜80万円 |
| ペット屋敷の原状回復 | 汚染除去、下地処理、消臭、床・壁の張替え | 20万〜60万円 |
これらは実際の施工事例に基づく目安です。たとえば1Kの寝室で体液がフローリングまで浸透していた現場では、作業員6名・7時間の作業にオゾン脱臭3日間を加えて約36万円、2Kでベッド上の孤独死により床下まで体液が広がった現場では作業員6名・2日間で約40万円という実績があります。一方、浴室での孤独死を早期に発見できたケースでは、作業員1名・4時間で約7.8万円に収まった事例もあり、発見の早さが費用を大きく左右することがわかります。
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失敗しない東京の原状回復業者の選び方7つのチェックポイント
東京の原状回復業者は数が多いぶん、品質と価格のばらつきも大きいのが実情です。問い合わせの段階で以下の7点を確認すれば、依頼後のトラブルは大幅に減らせます。
① 自社施工か下請け外注かを確認する
受注した会社がそのまま施工するのか、協力会社に丸投げするのかで、費用も品質も変わります。外注型は中間マージンが上乗せされるうえ、現場ごとに職人が変わるため仕上がりが安定しません。「現場に入るのは自社のスタッフですか、協力会社ですか」と直接質問し、明確に答えられる業者を選びましょう。自社スタッフの紹介ページや施工事例を公開している会社は、透明性が高い傾向があります。
② 見積書が項目・数量・単価で明細化されているか
「原状回復工事一式 〇〇円」としか書かれていない見積書は要注意です。何にいくらかかっているか検証できず、オーナーや入居者への説明もできません。「クロス張替え 45㎡ × 1,200円 = 54,000円」のように、数量と単価が明記された見積書を出せるかどうかは、その業者の実務レベルを測る指標になります。
③ 対応範囲がワンストップかどうか
原状回復には、家財の撤去、清掃、消毒・消臭、内装の張替えなど複数の工程が含まれます。これを清掃業者・不用品回収業者・リフォーム会社に分けて発注すると、業者間の引き継ぎロスが発生し、着工が遅れて空室期間が延びます。さらに不具合が起きたときの責任の所在も曖昧になります。東京で原状回復業者を選ぶなら、一社で最後まで完結できるワンストップ体制かどうかを必ず確認してください。
④ 臭気・汚染への技術的な裏づけがあるか
汚染を伴う現場では、この項目が最も重要です。表面の汚れを拭き取り、オゾン脱臭機を数日回すだけの業者も存在しますが、それでは下地に残った原因物質を除去できず、数週間後に臭いが戻ります。汚染物の除去範囲をどう判断するのか、床下や壁内部まで確認するのか、消臭の効果をどう検証するのかを具体的に説明できる業者を選びましょう。作業前後で臭気測定器を用いて数値を計測し、感覚ではなくデータで消臭の完了を確認する業者であれば、より安心して任せられます。
⑤ 東京23区・多摩エリアへの対応スピード
空室が1日延びるだけで、家賃10万円の物件なら約3,300円の機会損失が発生します。1週間の遅れで2万円以上です。「見積もりは何営業日で出るか」「最短の着工日はいつか」を数字で答えられる業者を選んでください。また、汚染や強い臭気を伴う現場では近隣からの苦情に発展することもあるため、24時間受付・即日対応が可能かどうかも確認しておくと安心です。
⑥ 追加請求の有無と保証内容が明文化されているか
契約後に「作業してみたら想定より汚染がひどかった」として追加請求を行う業者は少なくありません。見積もり時点で追加費用が発生する条件を明示しているか、成約後は追加請求なしと明言しているかを、必ず書面で確認してください。あわせて、施工後に不具合や臭いの再発があった場合の手直し対応の範囲と期間も、口頭ではなく書面で残しておくことが重要です。
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⑦ 許認可・所属団体・実績の裏づけがあるか
廃棄物の運搬・処分を伴う作業では、適切な許可や提携先が必要です。無許可の業者に依頼すると、不法投棄が発覚した際に依頼主側が責任を問われる可能性もあります。業界団体への加盟状況、保有資格、これまでの施工件数、公開されている施工事例の有無を確認しましょう。実際の作業前後の写真を金額とともに公開している業者は、施工品質に自信がある証拠といえます。
東京で原状回復業者選びに失敗する典型パターン
現場でよく耳にする失敗には、いくつかの共通したパターンがあります。いずれも発注前の確認で防げるものばかりです。
パターン① 価格の安さだけで決めて臭いが再発した
最も多い失敗が、相見積もりの中から単純に最安値を選んでしまうケースです。汚染を伴う現場では、床材を剥がして下地まで処理するかどうかで金額が倍近く変わります。安い見積もりは、その工程を省いている可能性が高いのです。見た目はきれいになっても数週間後に臭いが戻り、結局やり直しになれば、総額は最初から適正価格で依頼した場合を上回ります。
パターン② 分業発注で工期が延び空室損失が拡大した
遺品整理は業者A、清掃は業者B、内装工事は業者Cと分けて発注した結果、各社のスケジュール調整に時間がかかり、退去から募集再開まで1か月以上を要したというケースです。業者間で情報が正確に引き継がれず、見積もり漏れによる追加費用も発生しました。工程が複数にまたがる案件ほど、窓口を一本化する効果は大きくなります。
パターン③ 特殊な現場を一般の内装業者に依頼した
孤独死の現場を通常のリフォーム会社に依頼したところ、作業員が現場の状況に対応できず途中で撤退し、あらためて専門業者を手配することになった——という相談は東京でも珍しくありません。この場合、初回の費用は無駄になり、時間も失われます。物件の状態を正確に伝えたうえで、その現場に対応できる業者かどうかを最初に確認することが不可欠です。
通常の内装工事では戻せない「特殊な原状回復」とは
ここからは、東京で原状回復業者を探している方のうち、通常の退去とは異なる事情を抱えている場合の対処法を解説します。
孤独死・事故物件の原状回復
ご遺体の発見が遅れた現場では、体液がフローリングの継ぎ目から下地合板、さらに床下のコンクリートまで浸透していることがあります。この状態では、表面のクリーニングやクロスの張替えでは臭いを断つことができません。汚染された建材を特定して撤去し、下地に対して薬剤処理とバイオ消臭を行い、そのうえでオゾン脱臭により空間の臭気成分を分解する——という多段階の工程が必要です。復旧工事はその後の最終工程にあたります。
また、孤独死が発生した物件は心理的瑕疵物件として扱われる可能性があり、告知義務や賃料の見直しが必要になる場合もあります。原状回復と並行して、こうした賃貸経営上の判断も求められる点が、通常の退去との大きな違いです。
ゴミ屋敷の原状回復
堆積したゴミを撤去して初めて、床の腐食や設備の破損が判明するケースがほとんどです。長期間の湿気により床材が抜けていたり、害虫が壁内部にまで巣を作っていたりすることもあります。ゴミの撤去だけを不用品回収業者に依頼すると、その後の害虫駆除・消臭・内装復旧を別途手配することになり、費用も工期も膨らみます。撤去から復旧までを一貫して見積もれる業者に依頼するのが結果的に効率的です。
ペット臭・タバコのヤニ臭の原状回復
ペットの尿はフローリングの継ぎ目から下地へ浸透し、乾燥後もアンモニア臭の原因物質として残り続けます。タバコのヤニも同様に、クロスの裏側や石膏ボードにまで染み込みます。いずれも「クロスを張り替えたのに臭う」という相談の典型例です。下地の状態を確認したうえでシーラー処理や下地交換を行うかどうかで、仕上がりが決定的に変わります。
火災・水害後の原状回復
火災現場では、燃えた範囲以上に、すすと焦げ臭が建物全体に拡散します。すすは微細な粒子のため通常の清掃では取り切れず、専用の薬剤と手順が必要です。水害・漏水の場合は、乾燥が不十分なまま内装を復旧すると、数か月後に壁内部でカビが発生します。含水率を測定しながら乾燥工程を管理できるかどうかが、業者選びの分かれ目です。
東京で原状回復を依頼する流れと工期の目安
問い合わせから引き渡しまでの6ステップ
- 問い合わせ:物件の所在地、間取り、状況(発見までの日数、汚染の範囲、ゴミの量など)を可能な範囲で伝えます。
- 現地調査:実際に現場を確認し、汚染範囲や必要な工程を判断します。汚染を伴う現場では、写真や口頭説明だけの見積もりは精度が下がります。
- 見積もり提出:工程ごとの内訳、数量、単価が明記された見積書を受け取り、追加費用の条件を確認します。
- 契約・作業日程の決定:着工日と完了予定日、立ち会いの要否を確認します。
- 施工:家財撤去、汚染除去、消毒・消臭、内装復旧の順に進みます。
- 完了確認・引き渡し:作業前後の写真や臭気測定の結果を確認し、問題がなければ引き渡しとなります。
工期の目安と空室期間を短縮するコツ
| ケース | 工期の目安 |
|---|---|
| 通常退去(1K・クロス+床+清掃) | 2〜3日 |
| 通常退去(2LDK程度) | 3〜5日 |
| 孤独死(軽度・早期発見) | 1〜3日 |
| 孤独死(床下まで汚染/オゾン脱臭を含む) | 1〜2週間 |
| ゴミ屋敷+内装復旧 | 1週間〜1か月 |
空室期間を短くする最大のポイントは、工程の分断をなくすことです。家財撤去・清掃・消臭・内装工事を一社にまとめれば、業者間の日程調整が不要になり、退去から募集再開までのリードタイムを大幅に圧縮できます。また、繁忙期にあたる3月〜4月は東京の原状回復業者の予約が埋まりやすいため、退去予定が決まった時点で早めに相談しておくことをおすすめします。
大家さん・管理会社が知っておきたい費用負担とリスク管理
原状回復費用は誰が負担するのか
通常の退去であれば、経年劣化・通常損耗は貸主負担、借主の故意過失による損耗は借主負担が原則です。一方、孤独死が発生した場合の原状回復費用は、まず借主本人の相続人が負担し、相続放棄などで請求できない場合は連帯保証人へ、それも難しい場合は最終的に貸主が負担することになります。誰に、どの順序で、どこまで請求できるのかを事前に整理しておくことが、いざというときの負担を左右します。
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【大家さん・管理会社向け】入居者の孤独死発見後に対応すること。各種手続きから特殊清掃の原状回復費用などについて解説します。
孤独死保険(少額短期保険)の活用
近年は、賃貸住宅内で入居者が死亡した際の残置物処理費用・原状回復費用・家賃損失を補償する、いわゆる孤独死保険の活用が広がっています。大家型は家主や管理会社が契約するもので保険料は1部屋あたり月額数百円程度、入居者型は家財保険に補償を付帯する形が一般的です。前述の第10回孤独死現状レポートでは、原状回復費用の平均支払保険金は315,510円と報告されており、実損害の全額をカバーできるとは限りませんが、突発的な出費のリスクを大きく軽減できます。
早期発見の仕組みづくりがコスト削減に直結する
同レポートによれば、孤独死の第一発見者は管理会社・オーナー・行政サービス・配達業者などの職業上の関係者が5割を超えています。定期的な訪問や見守りサービスを組み合わせている物件ほど早期発見につながりやすく、結果として原状回復費用も抑えられます。東京の単身者向け物件を管理している場合、業者選びと並行して発見の仕組みを整えることが、実質的な費用対策になります。
東京の原状回復業者に関するよくある質問
Q. 東京の原状回復業者は何社に相見積もりを取るべきですか?
A. 最低3社を目安にすることをおすすめします。1社だけでは金額が適正かどうか判断できず、多すぎると比較検討に時間がかかり着工が遅れます。比較する際は総額だけでなく、工程の内訳と数量・単価が明記されているかを揃えて確認してください。
Q. 見積もりに現地調査は必要ですか?
A. 通常の退去であれば図面と写真である程度の概算は可能ですが、汚染や強い臭気を伴う現場では現地調査が不可欠です。床下や壁内部への浸透は現場を見なければ判断できず、調査なしの見積もりは後の追加請求につながりやすくなります。
Q. 立ち会いなしで作業を依頼できますか?
A. 多くの業者で対応可能です。遠方にお住まいの場合や、現場に立ち入ることが心理的に難しい場合は、鍵の受け渡し方法と作業報告の形式(写真・動画での報告など)を事前に確認しておきましょう。
Q. 東京23区以外の多摩地域や近隣県にも対応してもらえますか?
A. 業者によって対応エリアは異なります。関東全域を対応範囲としている業者であれば、23区・多摩地域はもちろん、神奈川・埼玉・千葉の物件もあわせて相談できます。複数エリアに物件を保有している場合は、対応範囲の広い業者を選んでおくと窓口を一本化できます。
Q. 作業内容が近隣に知られることはありませんか?
A. 特殊清掃の実績がある業者であれば、社名を出さない無地の車両での訪問や、作業時間帯の配慮といった対応が可能です。プライバシーへの配慮が必要な場合は、問い合わせの段階でその旨を伝えておくことをおすすめします。
まとめ|東京の原状回復業者は「現場の種類」で選び分ける
東京で原状回復業者を選ぶ際の要点を整理します。
- 原状回復の範囲は国土交通省のガイドラインと東京都のガイドラインが基準になる
- 東京の業者は「施工専業型」「元請・仲介型」「特殊清掃・復旧専門型」に大別され、物件の状態で選び分ける
- 通常退去の費用相場は1Kで5万〜15万円、汚染を伴う現場では数十万円規模になる
- 孤独死の原状回復費用は平均約49万円、単年では約61万円と公的データでも報告されている
- 自社施工・明細見積・ワンストップ対応・臭気への技術的裏づけの4点は必ず確認する
- 工程を分断せず一社にまとめることが、空室期間の短縮とトラブル防止につながる
同じ「原状回復」という言葉でも、クロスを張り替えれば済む部屋と、下地から処理しなければ元に戻らない部屋では、必要な技術も費用もまったく異なります。東京で原状回復業者をお探しの際は、まずご自身の物件がどちらに当たるのかを見極め、その現場に対応できる専門性を持った業者へ相談することが、遠回りに見えて最も確実な解決策です。
エバーグリーンは、特殊清掃による原状回復に特化した専門会社として、東京都をはじめ関東全域に対応しています。汚染物の除去から消臭・消毒、家財整理、内装リフォームまでを一社で完結できる体制を整え、作業前後には臭気測定器による数値確認を行うことで、感覚に頼らない確実な消臭を実現しています。見積もり・ご相談は無料、24時間365日受け付けておりますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。
この記事について
大邑政勝
- 家財整理専門会社エバーグリーン 代表
- 一般社団法人 家財整理相談窓口 理事
- 一般社団法人 日本特殊清掃隊 理事
特殊清掃、遺品整理、火災現場復旧など10年にわたる現場経験と多種の資格を有し、豊富なノウハウで顧客第一のサービスの提供に努める。






