• 特殊清掃

【大家さん・管理会社向け】入居者が孤独死してしまった時はどうすればいい?

【大家さん・管理会社向け】入居者が孤独死してしまった時はどうすればいい?

近年、誰にも看取られず家で亡くなる「孤独死」が問題視されています。今や日本は、高齢者数が総人口の28.7%、約3人に1人が65歳以上のお年寄りといわれており、孤独死は誰もが直面しうる問題となりました。

今回は、身寄りのない入居者が孤独死をしてしまった場合、管理する側はどのような対処をしなければいけないのか解説していきます。孤独死はいつ起こっても不思議ではない問題です。実際に起きてしまったとき適切な対応ができるように、注意点なども一緒に確認していきましょう。

孤独死発覚後にまず行うこと

独死発覚後にまず行うこと

孤独死発覚後は、まず直ちに通報します。死後数週間が経ちご遺体の腐敗が進んでいる、異臭がするなど、明らかに死亡が確認できる状況であればすぐに警察へ、生死の判断が難しい場合は救急車を呼んでください。

また孤独死対応は、故人に相続人や連帯保証人がいるかどうかによって変わります。相続人がいる場合は遺品整理や業者手配を求めることができますが、孤独死をされる多くの方はご高齢であり、両親はもちろん、兄弟や親戚も亡くなってしまい相続人がいないというケースは少なくありません。その場合、費用の大部分を管理者が負担する必要が出てくるのです。

相続人がいる場合の対応

故人に相続人がいる場合は、諸手続きを一任することができます。相続人にお願いすべきことは3つです。

  • 遺品・残置物整理
  • 原状回復
  • 賃貸借契約の終了

遺品・残置物整理

相続人に遺品・残置物の整理を行った上で部屋の明け渡しをしてもらう必要があります。遺品・残置物整理は相続の権利がある人物のみが行えることですので、管理者が勝手に整理することはできません。トラブルを避けるためにも必ず相続人に依頼しましょう。

原状回復

孤独死が起きた部屋は故人の体液や血液といった汚れ、腐敗臭、害虫の発生などにより専門業者による特殊清掃を必要とすることが多く、原状回復に時間と費用がかかります。相続人がいる場合は、業者の手配や清掃費用の負担を要求しましょう。全額負担してもらえなかったとしても、かなりの負担軽減になります。

賃貸借契約の終了

契約者が死亡した場合であっても自動的に賃貸借契約は切れないため、注意が必要です。賃貸借契約の解約、敷金精算を行い、必要に応じて残額を相続人に返還します。

疑問点・注意点(相続人がいる場合)

特殊清掃とは?

原状回復の方法として、特殊清掃に依頼するものがあります。

特殊清掃とは、孤独死やゴミ屋敷など自力での処理が難しい部屋の清掃を指します。特に孤独死が起きた部屋は、血液や体液といった汚れが室内のあちこちに付着していたり、害虫が湧いていたりすることが多く、素人が元の状態に戻すのは非常に大変です。また原状回復には、感染症の対策や完璧な臭いの除去を要するため、専門の業者に依頼した方が安全で確実に清掃できるのです。

冬期や早期発見などにより遺体の腐敗が進んでいない場合は腐敗臭や害虫の心配がないため、大掛かりな清掃はせず遺品整理のみで済みます。

相続人への連絡は慎重かつ丁寧に!

相続人は、個々の都合で相続放棄をすることができます。相続人に相続放棄をされてしまうと、かかる費用を連帯保証人に請求することになりますが仮に連帯保証人が見つからなかった場合、捜索費用や清掃費を一時的に管理人が負担しなければいけない可能性が出てくるのです。そのため、相続人へ連絡する際は一方的に費用負担を要求したり原状回復を急かしたりするのではなく、丁寧な対応を行い相続放棄されないようにしなければなりません。

損害賠償請求は難しい

孤独死が起きた部屋は新たな入居者が決まらなかったり家賃を低くしなければならなかったりと、管理者にとってはかなりの損害が生じます。

しかし賃借人である故人に過失がある場合(自殺など)を除き、遺族へ損害賠償請求をするのは非常に難しいのが現状です。部屋の賃借契約を行った賃借人は契約が無効となるまで保管する義務がありますが、孤独死や病死といった理由による契約不履行の場合、賃借人に過失はないと見なされてしまうのです。実際に請求できるかについては弁護士に相談してみるといいでしょう。

相続人がいない場合の対応

相続人がいない場合1番の懸念となるのは「室内の残置物を誰が処理するか?」ではないでしょうか。何度も説明している通り、被相続人の財産管理は相続人しか行えないため、管理者が勝手に整理することは基本的にできません。ですが早いうちに部屋を空にして清掃を済ませないと新たに入居者を迎えることはできず、損害は大きくなるばかりです。

実例として、民間同士の賃貸借契約であれば弁護士や警察と相談のもと管理者が処分することが許されたケースがあります。もし管理できる人がいなければ弁護士や警察に相談するのも手です。

しかし残置物の中には、処分できる物だけではなく財産価値がある物も含まれている可能性があり、それらは故人の相続人がいない場合であっても適切に処理をする必要があります。そういった処理を行ってくれるのが相続財産管理人です。

家庭裁判所に相続財産管理人を申し立てる

相続財産管理人とは、被相続人である故人に相続人がいないとき故人が生前に精算しきれなかった借金等を支払い、清算後に残った財産を国庫に帰属させる人のことです。所有者のいない財産は最終的に国の所有物となりますが、所定の手続きを済ませない限り国のものになることはありません。相続財産管理人は相続財産を適当に管理し、手続きをする役割があるのです。

相続財産管理人を申し立てる手順については裁判所/相続財産管理人の選任に詳しく書かれているため参照するといいでしょう。

疑問点・注意点(相続人がいない場合)

葬式や火葬は誰が行う?

ご遺体の引き取り手がいない場合、葬式や火葬は管理人が行うのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その義務はありません。通常、身寄りのない人が亡くなったら墓地・埋葬等に関する法律により死亡地の市区町村が火葬を行うことになります。警察から行政に連絡がいくため管理者が申し出ることもありません。

また市区町村が火葬をする場合、衛生上の問題により葬式が執り行われることは稀でしょう。

火葬後は一定期間保管され、のちに縁者のいない方々が葬られる無縁塚という共同墓地に埋葬されます。

相続財産管理人を立てる前に予納金を用意する

相続財産管理人への報酬や経費は、被相続人の財産から支払うことになりますが、負債が多いなどの理由で財産では報酬を支払いきれない場合、申し立て人は予納金を納付しなくてはいけません。予納金は案件ごとに必要経費が変わるため金額のふり幅が大きく、20万円程度で済むこともあれば100万円以上かかってしまう場合もあります。

金銭的余裕があれば相続財産管理人を立てるのが最も効果的な対応策ですが、100万円をすぐに用意できる管理者はなかなか少ないでしょう。そのため、相続財産管理人を立てる前に故人の相続人捜索をする方が負担が少ないケースがあります。

原状回復費用はいくらかかる?誰が負担する?

相続財産管理人を立てる場合の費用は先述しましたが、特殊清掃業者に清掃を依頼するとなると更に費用が増えます。特殊清掃を依頼するにはいくら必要で、誰が負担するのでしょうか?

相続人や連帯保証人がいない場合、基本的に原状回復にかかる費用の全てを管理者が負担することになります。なんらかの孤独死少額短期保険に入っていれば一定額支給されますが、未加入の場合そういった補助を受けられないため、かなりの痛手になることは避けられません。

そして特殊清掃費用は、部屋の状況や間取りによって変動しますが8万円〜60万円ほどが相場となっており、相続財産管理人の予納金分と合わせると200万円ほどかかってしまうかもしれません。特殊清掃費用については口コミなどを参考にしながら実際に見積もりを出してもらいましょう。

入居者死亡時の負担を減らす方法

入居者死亡時の負担を減らす方法

以下では、入居者が死亡した管理者の経済的負担を軽減させるために普段からできることについて、個人管理者向けの対策と法人向けの対策に分けてご紹介します。入居者死亡のリスクといっても、特殊清掃費用を負担しなければいけなかったり新たな入居者が決まらず空き部屋状態が続いたりと様々あります。そういったリスクを全て解消するのは不可能ですが減らすことはできます。

少額短期保険の加入

個人管理者の方は家主向けの孤独死少額短期保険に加入しておくと、もしものときの損害を減らすことができます。

孤独死保険は何種類かあり、それぞれで保険の適用範囲や保険金額が異なります。以下では家主向けの保険で代表的なものを2つ例にしてご紹介します。

無縁社会のお守り大家の味方
家賃損失上限200万円6ヶ月分の家賃を補償
原状回復費用上限100万円上限200万円
補償範囲自然死のみ自殺、犯罪死、災害による建物損壊など

どの保険に加入するかは補償範囲や口コミなどを比較し検討するといいでしょう。

また似たような方法として、「火災保険に家主費用特約をつける」のも効果です。補償範囲は家賃収入の損失、清掃・脱臭、改装、遺品整理費用までと広く、火災保険に付随することができるためこちらの方が都合がいいという方もいるのではないでしょうか。

外部サービスの利用

孤独死の可能性がある一人暮らしの入居者を定期的に見守り、孤独死発生を防ぐことも効果的な対策方法です。

最近では民間企業の見守りサービスのみではなく、民間企業と行政が連携して見守り活動を行う例が増えています。内容としては、郵便局の局員が定期的に高齢者宅を訪問して親族に状況を知らせたり、宅配会社が配達を通じて見守りサービスを行ったりなど様々あります。

外部サービスの活用については、入居者やその親族と話し合った上で適切なものを選ぶようにしましょう。

まとめ

孤独死は起こらないことが一番ですが、少子高齢化が進む現代では誰に起きてもおかしくないことです。特に高齢の入居者がいる場合は普段からシミュレーションする、定期的に様子を伺うなど備えをしておけるとよいでしょう。

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