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掃除の効率をグンと上げる!洗剤の種類とよく効く汚れの組み合わせを解説

掃除の効率をグンと上げる!洗剤の種類とよく効く汚れの組み合わせを解説

エバーグリーンは清掃作業のプロフェッショナルとして、日々さまざまなタイプの「汚れ」に対峙しています。専門の清掃業者は、汚れの性質等を適切に見極めて、さまざまな種類の業務用洗剤や薬剤を使い分けることで、元の清潔で綺麗な状態に回復させています。

ご家庭用の洗剤も、種類や性質はさまざまなものがあり、よく効く汚れとそうでない汚れがあります。あらかじめ洗剤について正しい知識を持っておくと、効率的かつより綺麗な掃除ができるようになります。

また、洗剤の誤った使い方は、素材へのダメージや健康被害につながる危険もあります。特に複数の洗剤を組み合わせる際には注意が必要です。正しい知識を身につけて、安全で効率的な掃除を心がけましょう。

今回は、洗剤の種類とよく効く汚れの組み合わせについて解説していきます。

合成洗剤の仕組みやよく効く汚れ

合成洗剤の仕組み

合成洗剤は「界面活性剤」を主成分とする洗剤の種類です。

界面活性剤とは、洗剤の主成分となっているもののことで、簡単に説明すると「汚れを物から剥がす働きをするもの」ということができます。

洗濯物にしろ食器洗いにしろ床掃除にしろ、私たちは汚れを落とす時に「水」を使いますが、残念ながら汚れの中には水だけでは剥がせないものが多いです。そこで、界面活性剤という成分の力を借りることで、汚れを物から剥がしやすくします。これが界面活性剤を主成分とする合成洗剤の仕組みです。

界面活性剤には「親水基(水になじむ部分)」と「親油基(油になじむ部分)」の両方を持つ分子構造があり、水と油の両方に結合することで油性の汚れを水で洗い流せる状態にします。この性質が、油汚れや皮脂汚れに対して特に効果を発揮する理由です。

合成洗剤の液性とよく効く汚れ

合成洗剤の種類は、液性(酸性・弱酸性・中性・弱アルカリ性・アルカリ性)により分類されます。これらの液性ごとに落としやすい汚れを整理して覚えておくと、掃除が効率的に進められるようになります。

例えば油汚れや手あかは、アルカリ性の洗剤がよく効きます。水あかや石鹸カスはアルカリ性の汚れなので、酸性の洗剤がベスト。中性の洗剤はどの汚れにも使えますが、酸性やアルカリ性のものと比べて洗浄力がやや劣ります。

ただし、酸性や弱酸性、弱アルカリ性やアルカリ性の洗剤は、中性と比べて洗浄力が強いメリットがある分、付着したものに対するダメージも大きいので、取扱いには注意が必要です。これらの洗剤を使用する際には、洗剤に表示されている「使用上の注意」などをよく読むようにしましょう。

また、洗浄力が強い洗剤は肌に対するダメージも大きいので、ゴム手袋やビニール手袋をはめるなどして素肌に付かないようにしましょう。中性の洗剤であっても、合成洗剤に含まれる界面活性剤も手肌へダメージを与えやすいので、肌の弱い方や乾燥、手荒れが気になる場合は手袋をはめることをおすすめします。ニトリルゴム製の手袋は、ラテックスアレルギーがある方でも使えて薄くて作業しやすいため、近年人気が高まっています。

<合成洗剤の液性とよく効く汚れ>

液性よく効く汚れ使用上の注意
酸性便器についた尿石、こびりついた石鹸カス、黄ばみ、がんこな水アカ・天然石のタイルや金属にダメージを与えやすいので注意。使用後は水でよくすすぐ ・塩素系漂白剤や洗浄剤と混合すると、有毒ガスが発生し危険なので、絶対に混合しない
弱酸性軽度な水アカや石鹸カス、蛇口回り等のぬめり・肌への刺激が比較的少なく、日常的な掃除に使いやすい・クエン酸を主成分とした自然由来の弱酸性洗剤も市販されており、環境への負荷が小さい選択肢として注目されています
中性付着したばかり等がんこではない汚れ、色落ちや風合いの変化を防止したい場合・肌の弱い方や乾燥、手荒れが気になる場合は手袋をはめること
弱アルカリ性軽度な油汚れ、タバコのヤニの汚れ、皮脂汚れ、手アカ汚れ・使用する素材によっては変色や劣化などのダメージを与えやすいので注意。使用後は水でよくすすぐ・重曹は代表的な弱アルカリ性洗剤で、食品由来のため安全性が高く、消臭効果もあります
アルカリ性がんこな油汚れ、焦げ汚れ、カビ、排水口のぬめり・セスキ炭酸ソーダや過炭酸ナトリウムなどが代表的。皮膚への刺激が強いので、必ず手袋を着用する

酸性・弱酸性の洗剤は絶対に塩素系の漂白剤や洗浄剤と混合しない

合成洗剤を使用する上で絶対に気を付けてほしいことがあります。それは、酸性・弱酸性の洗剤を、塩素系漂白剤や洗浄剤と混合しない、ということです。

酸性・弱酸性の洗剤を塩素系漂白剤や洗浄剤に混ぜると、有毒なガス(塩素ガス)が発生し、ガス中毒に陥り命の危険があります。

万が一、誤って混合してしまった場合。塩素ガスには刺激臭があり、吸い込むと鼻の奥やのどにツンと刺すような痛みが走るとされています。変な臭いに気付いたらすぐにその場を離れ、窓やドアを開けるなどして換気をしましょう。刺激臭がなくなったら、混合してしまった洗剤や漂白剤、あるいはそれらが付着したものや場所を、水で十分に洗い流してください。体に違和感が残る場合は、すぐに医者に相談しましょう。

洗剤のボトルには必ず「混ぜるな危険」などの警告表示があります。掃除の際は使用前に必ずラベルを確認し、複数の洗剤を同時に使う場合は十分な換気を行いながら作業してください。特にトイレ掃除では、酸性の尿石除去剤と塩素系の除菌洗剤を同時に使ってしまうケースが多いので要注意です。

漂白剤の仕組みやよく効く汚れ

漂白剤の仕組み

漂白剤は、衣類や台所用品などに付着したシミや汚れなどの色素を分解するための洗剤です。たまにある勘違いですが、「色を白くする」わけではなく、「色を落とす」のが漂白剤の役割となっています。

次で説明するとおり、漂白剤は酸化や還元といった化学反応を利用して色素を分解する仕組みですが、この過程の中で殺菌作用もあることから、衣類や台所用品の殺菌のために使うこともできます。厚生労働省のホームページでも、新型コロナウイルス対策として漂白剤を用いた消毒液の作り方が紹介されています。現在(2025年時点)は新型コロナウイルスに関する緊急の情報は落ち着いていますが、日常的な衛生管理として漂白剤による除菌・消毒は引き続き有効な手段です。

漂白剤の種類とよく効く汚れ

漂白剤には主に「塩素系酸化剤」「酸素系酸化剤」「還元系還元剤」の3種類があります。

先に酸化剤と還元剤の違いを説明しておくと、まず酸化剤は色のある汚れに酸素が結びつく(=酸化する)作用を利用して、色素を分解するという仕組みです。逆に還元剤は、色のある汚れから酸素を引き剥がす(=還元する)作用を利用することで、色素を分解する仕組みになっています。このように、酸化剤と還元剤では漂白の仕組みがまったく異なり、それゆえよく効く汚れの種類も違います。

次に塩素系酸化剤と酸素系酸化剤の違いですが、これは簡単に言うと漂白する力の違いです。塩素系酸化剤は次亜塩素酸ナトリウムなどの強力な成分が含まれており、強い漂白力があります。酸素系酸化剤の方は過炭酸ナトリウムなどの成分が含まれておりますが、こちらは塩素系と比較して漂白力が弱い特徴があります。

「それならば、効果が強い塩素系酸化剤を使うのが良いのでは?」と思われがちですが、塩素系酸化剤は効果が強い分、本来落としたくない素材そのものの色も落としてしまうので、色のあるものには使えません。そのため、色があるものに対しては酸素系酸化剤の使用が推奨されています。

また、先述のとおり塩素系の漂白剤は、酸性・弱酸性の洗剤と混ぜると有毒な塩素ガスが発生します。危険ですので、これら2つは絶対に混ざらないようにしてください。

<漂白剤の種類とよく効く汚れ>

種類よく効く汚れ使用上の注意
酸化剤塩素系カビ汚れ、便器や排水口のがんこな黒ずみ、白物の衣類の汚れや黄ばみやシミ、まな板・カップ・プラスチック容器の着色汚れ・漂白力が強いので、色落ちしても問題ないものに使う ・酸性・弱酸性の合成洗剤と混合すると、有毒ガスが発生し危険なので、絶対に混合しない
 酸素系浴室の汚れ、油汚れ、便器や排水口の汚れ、衣類の汚れや黄ばみやシミ、プラスチック製品の汚れ・色のあるものに対しても使えるが、ファスナー、ボタン、フックなどの金属製の付属品は変色のおそれがあるので注意・粉末タイプと液体タイプがあり、粉末の方が漂白力が高い。液体タイプは素材へのダメージが少なく日常使いに向いている
還元剤還元系塩素系漂白剤による黄変、洗っても落ちない鉄さび、赤土の黄色いシミ、鉄分の多い水による黄ばみ・脱色の可能性があるので、衣類等の場合は白物に使う ・ファスナー、ボタン、フックなどの金属製の付属品は変色のおそれがあるので注意

そのほかの洗剤の種類とよく効く汚れ

洗浄剤

洗浄剤は、酸やアルカリ、酸化剤の化学作用により汚れを落とすことができる洗剤です。

合成洗剤が主に主成分である界面活性剤のはたらきにより汚れを落とすのに対して、洗浄剤は酸やアルカリなどの化学作用そのもので汚れに働きかける、という違いがあります。

化学作用の力で汚れそのものを分解してしまうので、合成洗剤と比べて強力な洗浄力があります。その分、汚れ以外の部分に対してもダメージを与えてしまうので、使い道が限られているのが特徴です。

また、こちらも先述のとおり洗浄剤は、酸性・弱酸性の洗剤と混ぜると有毒な塩素ガスが発生して危険ですので、使用時にはよく注意しましょう。

<洗浄剤が使える汚れ>

•   お風呂:カビ、排水口の髪の毛、皮脂、石鹸カス

•   キッチン:排水口の食べ物のカス、換気扇、レンジのしつこい油汚れ

•   トイレ:便器のしつこい汚れ、水溜まり部分の汚れ

近年は「泡スプレータイプ」の洗浄剤も多く販売されており、狭い場所や複雑な形状の箇所にも密着しやすく使いやすい製品が増えています。また、除菌・消臭効果を兼ね備えた洗浄剤も普及しており、掃除と同時に衛生管理ができる点で人気です。

クレンザー

クレンザーは、界面活性剤に研磨剤が含まれた洗剤です。界面活性剤により汚れを浮かび上がらせ、それを研磨剤によって強力に削り取ることで、ガンコな汚れを落とせるようにしています。

研磨剤により削り取るという性質上、漆器など塗装されているタイプのものはもちろん、傷つきやすいプラスチックやアルミ製品や、貴金属には使えません。また、水が染み込む素材の場合についても、研磨剤が残ってしまいシミや変色の原因となることがあるため、使用には不向きです。

クレンザーといえば粉末タイプの商品のイメージが強いと思いますが、研磨剤の含まれる量が少なく、また粒子が細かいペーストタイプやクリームタイプの商品もあります。フライパンの焦げ付きなどガシガシ落としたい汚れには粉末タイプを、食器などのやさしく磨きたいタイプの汚れにはペーストやクリームタイプのものを使うと良いでしょう。

<クレンザーが使える汚れ>

•   お風呂:浴室の床面・壁面・蛇口の黒ずみ汚れや水あか

•   キッチン:タイルの汚れ、鍋やフライパンの焦げ付き、ガスコンロの焦げ付き、蛇口やシンクの水あか、焼物の食器等

•   トイレ:便器の黄ばみや黒ずみ

最近はIHコンロの普及に伴い、ガラストップ専用のクレンザーも広く販売されています。ガラストップ面は通常のクレンザーで磨くと傷がつくため、必ず「IH対応」「ガラスコートOK」と表示されたものを使用してください。

重曹・クエン酸・セスキ炭酸ソーダ(ナチュラル洗剤)

近年、環境への意識の高まりとともに、重曹・クエン酸・セスキ炭酸ソーダなどの「ナチュラル洗剤」が注目されています。これらは食品由来や天然由来の成分であるため、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも比較的安心して使えるのが特徴です。

種類液性よく効く汚れ使い方のポイント
重曹弱アルカリ性油汚れ、皮脂汚れ、焦げ付き、消臭水に溶かしてスプレーに入れて使うか、そのままふりかけてスポンジで磨く。研磨作用もあるため、シンクや鍋の焦げ落としにも有効
クエン酸弱酸性水アカ、石鹸カス、尿石、電気ポットの内側の白い汚れ水に溶かしてスプレーで使用。電気ポットは内側にクエン酸水を入れて沸かすだけで内部の汚れが落とせる
セスキ炭酸ソーダアルカリ性油汚れ、皮脂汚れ、血液汚れ、衣類の軽い汚れ重曹より水に溶けやすく、スプレーとして使いやすい。キッチンまわりや壁の手アカ汚れに特に有効

ただし、ナチュラル洗剤も「混ぜるな危険」の原則は同様です。重曹(アルカリ性)とクエン酸(酸性)を混ぜると中和されて効果が薄れるため、それぞれ単独で使うのが基本です。

大掃除やゴミ屋敷の清掃はエバーグリーンまでご相談ください

今回は、清掃のプロフェッショナルの視点から、ご家庭の掃除の際にご活用いただける知識として、洗剤の種類とよく効く汚れの組み合わせについて解説してきました。

洗剤を正しく選ぶだけで、掃除の時間が短縮できるだけでなく、素材を傷めずに汚れだけをしっかり落とすことができます。まずはご自宅の洗剤を見直してみることをおすすめします。

大邑政勝

この記事について

監修

大邑政勝

  • 家財整理専門会社エバーグリーン 代表
  • 一般社団法人 家財整理相談窓口 理事
  • 一般社団法人 日本特殊清掃隊 理事

特殊清掃、遺品整理、火災現場復旧など10年にわたる現場経験と多種の資格を有し、豊富なノウハウで顧客第一のサービスの提供に努める。

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