「部屋を大掃除したい!」「断捨離したい!」「ミニマリストを目指したい!」…部屋を片付けたい気持ちは山々なのに、なかなか片付けが捗らない…。その原因は、「捨てるべきものの判断基準」にあります。片付けに着手する前に捨てるor捨てないの基準を明確にしておかないと、物に触れるたびに考え込んでしまい、作業が進みづらくなるのです。
そこで今回は、衣服、家電、本・雑誌について、捨てるべきものの具体的な判断基準をご紹介します。
衣服の断捨離の基準と処分方法
1年以上着ていない衣服は処分してよい
衣服にはシーズンがあるため、四季を1周する「1年」を目安として判断するのが有効です。直近1年間を振り返って、ほとんど着ていない衣服があれば処分してしまってよいでしょう。「1年間着ていない衣服」と聞くと、それほど多くないのでは?と想像するかもしれませんが、あらためて確認すると着ていない衣服が意外と多いことに気付くはずです。捨てるor捨てないの判断は置いておいて、まずは1年という基準で衣服を仕分けることから始めてみてください。
サイズが合っていない衣服は処分してよい
衣服はつい「体形が変われば着るかもしれない」と考えがちですが、この考え方こそが大量の衣服がストックされてしまうことの根本的な原因です。たとえ好みのデザインであっても、体形と合わなければ魅力は半減します。今の時点でサイズが合っていない衣服については、余程のお気に入りでない限りは、思い切って処分してみてください。
ワークスタイルやライフスタイルに合っていない衣服は処分してよい
日常的に着用する衣服は、その時のワークスタイルやライフスタイルに合わせて変わるものです。例えば学生時代と社会人時代とでは、着用する衣服の種類や頻度が大きく変わっているはず。いま現在の自分のワークスタイルやライフスタイルに合っていない衣服は、処分を検討しましょう。
特に新型コロナ禍以降は、テレワークが増えて出勤が減ったという人も少なくありません。そういった人はスーツやシャツなどのオフィスワーク用の衣服を着る機会も減っているはずですから、数を減らすことを考えてみてください。
衣服の処分方法
衣服を処分する方法としては、燃えるゴミとして捨てる(資源として回収している自治体もあります)、古着屋等に買い取ってもらう、フリマアプリで売却するといった方法があります。
時間をかけずに処分した場合には、燃えるゴミとして捨ててしまうのが最も手っ取り早いです。しかし、衣服の場合はブランド物やほぼ未使用品など、値打ちがありそうなものが割と多かったりするので、そういったものは捨てずに取って置き、売却を検討しても良いでしょう。
衣服の売却は、古着屋等に買い取ってもらうのが簡単ですが、思っていたよりも安く買い取られてしまうことがあります。そのため「これだけはきちんとした値段で売りたい!」というものについては、自分で値段を決められるフリマアプリ等で出品するのがおすすめです。
家電の断捨離の基準と処分方法
壊れている家電は処分してよい
すでに壊れてしまっている家電は、処分しましょう。「直せば使えるから」という理由で保管してある家電があったとしても、本当にその家電が必要であれば、すでに直して使っているはずです。壊れたまま放置してあるということは、その家電はもう必要ないことを意味しているので、処分して問題ありません。
1年以上使っていない家電は処分してよい
衣服と同じで家電にもシーズンがあるものがあるので、「1年」を目安として判断するのをおすすめします。1年以上使っていないものは、この先も使う機会が訪れる可能性はかなり低いので、処分してしまってよいでしょう。
同じ機能を持つ家電の2つ目以降(=予備の家電)は処分してよい
毎日異なるものを着る衣服とは違い、家電は同じ機能を持つものが2つ以上あっても、基本的にはどれか1つしか使わないはずです。予備として保管したい気持ちもあるかもしれませんが、部屋をスッキリ片付けたいのであれば処分を検討しましょう。
家電の処分方法
家電も衣服と同様に、買取専門店等で売れそうなものは売り、そうでないものは捨てるという方針で処分すると良いでしょう。ただし衣服とは異なり、家電の場合は種類によってゴミの出し方に違いがあるので、その点を自治体のホームページ等でよく確認する必要があります。
売却についても基本的には衣服と同様、買取専門店やフリマアプリ等を活用すれば良いですが、ここでも一つ注意点があります。それは、パソコンやスマートフォン、ハードディスクなどといった個人のデータ保存に使用していた機器の取扱いです。買取専門店等に買い取ってもらったりフリマアプリ等に出品する際には、必ずデータを削除してからにしましょう。プライバシー保護という観点からは、これらデータ機器については個人での売買よりも、大手家電量販店やメーカーによる下取りをおすすめします。
本・雑誌の断捨離の基準と処分方法
既に読み終えて2回目以降は読んでいない本・雑誌は処分してよい
一度読み終えて2回目以降は読んでいない本や雑誌については、すでに購入時の目的を果たしており、この先も読む可能性はほとんどありません。本棚の肥やしにしているよりも、処分してスペースを空け、また別の本や雑誌を購入していく方が有意義です。思い切って処分してしまいましょう。
1年以上読んでいない本・雑誌は未読でも処分してよい
本や雑誌は「必要だから買う」ものと「興味があるから買う」ものの2つに分けられます。このうち「興味があるから買う」ものについては、購入した時点ではたしかに興味があっても、今はもう興味が失われていることがほとんどのはず。そのような本は一旦ここで手放してしまいましょう。雑誌はともかく本であれば、また興味が沸けば購入することが可能なので、積極的に処分して問題ありません。
仕事に必要でない資格試験等の学習テキストは処分してよい
本や雑誌の中で意外と捨てづらいのが、資格試験等の学習テキストです。せっかく学ぶことに興味を持ち、学習テキストを購入するという行動をしたのに、途中で断念することには罪悪感を覚えやすいからです。だからといって本棚に仕舞いっぱなしでは、いずれにしろ意味がありません。
また、資格試験等は出題の傾向や試験の仕組みなどが変わることが多いので、古い学習テキストほど今の試験等にマッチしていないことが多いです。本当に学びたいことであれば、いずれまた購入する意欲が沸くはずだと考え、思い切って処分してみてください。
本・雑誌の処分方法
本や雑誌を捨てる場合、燃えるゴミではなく資源ゴミとして出さなければならないことが多いです。紐で縛ったり紙袋に入れるなど、出し方のルールが自治体によって異なるので、よく確認してから出すようにしましょう。
本とは違い雑誌については、過去のものは購入が難しいので捨てるのを躊躇することもあるでしょう。そういった場合は、気になるページのみ切り取ってファイリングして保管するのがおすすめです。
また、紙面をスキャンしてデータとして保存する電子化も有効です。電子化の作業には手間がかかりますが、一度やっておけばデータとしてパソコンやスマホでいつでも閲覧可能になるので、本や雑誌を後で読み返したい!という場合には是非試してみてください。
処分しない方がよいもの
ここまで断捨離の判断基準についてご説明してきましたが、最後に「処分しない方がよいもの」についてもお話しておきましょう。
契約関連の重要な書類等
仕事や生活に関する様々な「契約」の書類は、処分しないようにしましょう。アパートやマンションの賃貸契約、銀行関係(印鑑含む)、保険関係、あるいは年金手帳などの年金関係書類など。学生時代に奨学金を借りていた場合は、その関係の書類も重要です。そういった重要なものについては、きちんと保管場所を決めて保管しておくことをおすすめします。
また、家計簿をつけている場合、レシートや領収書等の紙類の保管も必要になります。こうした紙類については「過去●年分のものをファイリングする」といった具合に保管期限を設けるか、スキャンしてデータとして保存すると、スマートに管理ができます。
写真などの思い出の品
長いこと見たり使っていないとはいえ、思い出のこもった品については無理に処分する必要はありません。特に、写真や古い友人からの手紙、あるいは日付の入ったチケットの半券など、一度処分したら二度と手に入らないようなものは、「これはもう要らない!」と決意しない限りは手元にとっておいた方がよいです。
ただし、とっておく場合には保管方法に工夫しましょう。写真はきちんとアルバムに仕舞う、チケットの半券などの紙類はファイリングする、小物類はケース等にまとめて保管するなど。整理整頓をしておくと、また断捨離が必要になった時にスムーズに作業できるようになります。電子化も整理整頓には有効です。
断捨離のサポートは専門業者に依頼しよう
断捨離をしたいけどなかなか時間がとれない!一気に楽に部屋を片付けたい!という場合には、片付け・清掃作業の専門業者に依頼するのも手です。
エバーグリーンでは、荷物の整理・整頓から大量の不要物の処理、各種特殊清掃に至るまで、様々な片付け・清掃作業を承っております。
片付け・清掃作業についてお悩みの方はぜひ、エバーグリーンまでご相談ください。
この記事について
大邑政勝
- 家財整理専門会社エバーグリーン 代表
- 一般社団法人 家財整理相談窓口 理事
- 一般社団法人 日本特殊清掃隊 理事
特殊清掃、遺品整理、火災現場復旧など10年にわたる現場経験と多種の資格を有し、豊富なノウハウで顧客第一のサービスの提供に努める。