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孤独死の特殊清掃の作業内容と現状回復にかかる費用について解説

孤独死の特殊清掃の作業内容と現状回復にかかる費用について解説

特殊清掃作業に関するお問い合わせも引き続きたくさんいただいております。
中でも一番多くいただくのは原状回復にかかる費用についてのお問い合わせです。

孤独死が起きたときに建物の原状回復の流れとそれに必要な費用についてエバーグリーンの事例を交えながら解説いたします。

原状回復までの一連の作業と費用

特殊清掃

1-1 初期対応

孤独死が起きたときはまずは初期対応という作業をご提案させていただきます。

これは遺品整理を業者に依頼する前に貴重品の確認をしたいという要望が多いことから設定させていただいているパック作業です。

完全消臭ではなく体液等の除去と荒消臭(簡易的な消臭)を行いご遺族が家の中に入ることができるようにする初期対応の作業になります。
建物の汚染がひどい場合特殊清掃には解体作業(汚染された床を切る等)も含まれてきますが、初期対応の場合通常は表面的な清掃のみを行い特殊塗料を塗布することで一時的に臭いを封じ込める形の作業を行うことが多いです。
また、見積もり時に即作業をご希望される場合等もこちらの作業をご提案させていただいております。

弊社の場合一連の初期対応の作業を78,300円の「悩み無し(ナヤミナシ)パック」として設定しています。
具体的には以下のような内容となります。
状況に応じて初期対応費が安くなるケースも多々ありますので一つの目安とご覧ください。

例:
初期対応費 78,300円
諸経費(交通費等) 10,000円
消費税 7,064円
お支払い合計 95,364円

1-2 遺品整理

初期対応は行わない場合もあり、特殊清掃と遺品整理全てひっくるめてご依頼をいただくというケースが実際は一番多いです。
その場合、通常は特殊清掃の前にまず遺品の整理(室内に残っているものを全て片付けて部屋の中を空っぽにする)を行います。

特殊清掃の前に遺品整理をするにはいくつか理由があります。
例えば壁紙を剥がしたり床を解体した場合、その部分は汚染されていない綺麗な状態となります。しかし臭いがついている遺品やほこりが残っているような状態でそれをしてしまうとせっかく綺麗になった部分に臭いの粒子やほこりが付きまた汚染されてしまうことが考えられます。壁紙を剥がしたあとの下地などは通常は紙の素材のため容易に再度臭いがついてしまいます。

また、体液は床の隙間をつたっていきます。家具の下、壁際などもしっかり確認し汚染状況を事前に把握して初めて特殊清掃の段取りをすることができます。そのため部屋の中に物がある状態ではどこまでの作業が必要かわからないためその点でも先に遺品の整理を行う必要があるのです。

オゾン消臭など消臭の観点からも臭いのついた遺品が部屋にある状態では効果が出ないため、基本的には遺品の整理、残置物の撤去は先に行うことになります。

遺品整理の費用については弊社の場合作業量に応じて金額を決めさせていただいております。整理をするものの量、部屋の数、片付けやすさ、建物の立地条件、など様々な条件から作業に必要な人数を割り出し“何人工”という形で作業費をご提示しております。
通常はそこから買取りをさせていただくリサイクル品の金額を差し引きしご提示させていただきます。

例:
2DK 物量普通 団地3階 エレベーター無し 
遺品整理作業費  175,000円
買取 テレビ  △10,000円
買取 古紙(古新聞等) △3,000円
買取 家具 (箪笥) △2,000円
買取エアコン  △3,000円
エアコン取り外し  5,000円
諸経費(交通費等) 20,000円
消費税 12,560円
お支払い合計  169,560円
(別途 廃棄物の処分費  40,000円)

1-3 特殊清掃

遺品整理作業が終わりましたら特殊清掃の作業です。
孤独死の場合はまずは腐敗体液の除去を行います。薬剤での洗浄を念入りに行い状況を確認し、必要に応じて床材や壁材の解体撤去を行います。
体液は一滴でも残すと臭い戻りの原因となるため慎重に作業します。オゾン消臭などの消臭作業もここの特殊清掃の工程に含まれますがオゾンや薬剤散布はあくまでも仕上げであり、清掃と解体の段階で消臭の7割8割は完成させることを目的として作業を行います。
そのほかに解体できない部分への特殊塗料での臭気の封じ込め作業の金額もここに含まれてきます。

例:
特殊清掃作業費  120,000円
オゾン消臭  100,000円
消臭消毒薬剤散布  10,000円
特殊塗料塗布  10,000円
クロス(天井・壁)剥がし  15,000円
諸経費(交通費等) 35,000円
消費税  23,200円
お支払い合計  313,200円

※なお、初期対応を行っている場合はその分の作業工数が少なくなるため特殊清掃作業費の部分は安くなります。

1-4 リフォーム

 特殊清掃作業が終わるといよいよ仕上げのリフォーム作業となります。この段階までで臭いのついたものや、汚染されたものは撤去されており撤去された内装等の復旧作業がこれにあたります。ここの金額は内容に応じて大幅に変動します。

例:和室及びキッチンの内装を剥がした場合
玄関・キッチン クロス工事(天井・壁)40,000円
和室 クロス工事(天井・壁) 25,000円
クロス下地施工費 32,000円
クッションフロア貼り施工費 20,000円
巾木(はばき)貼り施工費 15,000円
材料費(巾木(はばき)・クッションフロア)20,000円
畳表替え(6畳)35,000円
諸経費(残材処理・交通費等)80,000円
消費税 21,360円
お支払い合計 288,360円

まとめ

このように原状回復までの一連の作業は初期対応、遺品整理、特殊清掃、リフォームという形にいくつかの段階にわかれています。

各項目であげた費用の例は団地の3階にある2DK程度の一室で孤独死された際の原状回復というのを想定しました。上記一式でご依頼いただく場合総額で凡そ90万円前後かかることになります。
この金額を高いと考えるか意外と安いと考えるかはお客様次第ではありますが、金額で業者を選んでしまい見た目は綺麗に直ったが臭いが戻ってきたというご相談は本当に多いです。

そうなると再度壊して特殊清掃からやり直しをしなければならないため費用も倍かかるということになりかねません。
後悔しないためにもしっかりした特殊清掃業者を選んでいただければと思います。

大邑政勝

この記事について

監修

大邑政勝

  • 家財整理専門会社エバーグリーン 代表
  • 一般社団法人 家財整理相談窓口 理事
  • 一般社団法人 日本特殊清掃隊 理事

特殊清掃、遺品整理、火災現場復旧など10年にわたる現場経験と多種の資格を有し、豊富なノウハウで顧客第一のサービスの提供に努める。

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